毎日少しずつ それがなかなかできねんだなあ
標題の言葉は、相田みつをさんの「にんげんだもの」の一節です。
私が、相田みつおさんの作品に初めて出会ったのは、今から20年位前のことでした。
出張中に、なにげに立ち寄った書店に、人間味のある温かい筆文字で書かれていた、日めくりカレンダーが置いてありました。
表紙の「にんげんだもの」の文字に見とれ、手にとってカレンダーをめくると、最初の言葉の「いまから ここから」に、とても感動しました。
東京の大手通信機会社を辞め、高知に転職して、人生をやり直す気持ちでいた自分の心に、何かストンと落ちてきました。
これはいいもん見つけたと思い、さっそく購入して、今でも目につくとろこにぶら下げています。
(もうすっかり古くなり、変色していますが…)
一日の「いまから ここから」が気に入っていて、ずっとそのままなので、日めくりカレンダーの用途をなしていませんが…。
これをながめていると、新鮮な気持ちになって、新しいことにどんどんチャレンジしようという気持ちになります。
冒頭の「毎日少しずつ それがなかなかできねんだなあ」も、このカレンダーに収録されていることばです。
頭じゃわかっていても、なかなかできない。それが人間だから。
自分も意識してても懈怠になってしまいます。
一昨年に亡くなった武道の師匠の口癖のひとつに「努力は人を裏切らない」という言葉があります。
先日行われた高知大会で、師匠の愛弟子であり、本県出身の選手が指導している他県の選手がその言葉を話しているのを聞き、師匠の思いは弟子を通じ次代に流れているのだなと感慨深いものがありました。
「努力は人を裏切らない」
武道に限らず、どんなスポーツでも、一流の選手と呼ばれる人で、努力していない選手なんて誰一人としていません。
仕事もしかりです。
日々の努力なしで、上達はありえないです。
同じ事を繰り返し繰り返し練習し、身体が力まなくなって、はじめて次のステップに進めるんです。
ショートカットの方法ばかり探すのではなく、足元を固めるのも大事な事だと思います。